どうも浅雲(あさぐも)です。ブログ村のブログランキングにおいて、住友林業は一条工務店に次ぐ2位にランクしています。1位の一条工務店との差も大きいですが、3位との差もかなり差がある2位となっております。
今回はそんな住友林業とパナソニックホームズを比較し、 共通点とそれぞれのハウスメーカーが向いている人について比較検証します。 ただし、私はパナソニックホームズで最終的に建築したため、情報密度に差がある点はご注意下さい。
アイキャッチ画像はNBC-jpさんによる写真ACからの写真を引用させて頂きました。
住友林業とパナソニックホームズ比較検証
価格~坪単価は双方ともに高いが住友林業が少しだけ上
住友林業は主力商品の坪単価が75万~90万、パナソニックホームズは坪単価が60万~80万と住友林業の方が若干安いです。 ただし、これは標準装備が異なる部分もあるため、坪単価については正直なところあくまで目安にすぎず、設備面を統一しないと見えない部分もあります。
とはいえ基本的には同じ坪数で設備面を統一すれば、少しパナソニックホームズが安くなる可能性が高いです。
両ハウスメーカーで値引きはできるのか?
ブログ等の情報を見る限り、両ハウスメーカーともに当たり前に値引きが可能です。値引き率には時期や状況によっても左右されるので一概には言えませんが、ブログ等の情報ではだいたい5%~15%の範囲が多く、浅雲家の場合もこの範囲におさまっています。
特に住友林業については追加の提案工事には通称「きこりん税(すみりん税)」と呼ばれる12%の上乗せ料金がかかってくる点に注意が必要です。はっきりいって、住友林業で建てるならば、いかに請負契約前に提案工事を盛りに盛って値引きを引き出せるかにかかってきます。事前に情報収集し、契約時点では最大限高いグレードの設備を盛り込みましょう。
パナソニックホームズの場合もきこりん税はないもののオプションで追加費用は実費ベースとなり割引はありません。最初の請負契約に盛り込んだほうが同じ値引き率でも値引き総額が高くなります。「請負契約前にオプションを盛り込む」はハウスメーカー・工務店で建築するうえで鉄則です。
耐震性~双方とも標準で耐震等級3
住友林業は「ビッグフレーム工法」、 パナソニックホームズは「パワテック」という技術で耐震性を高めています。
両社ともトップハウスメーカーの一角ですので、標準で耐震等級3は余裕でクリアしています。そのうえで両者ともに実大耐震実験を行っており、耐震性能という観点でよほどのことがない限り大丈夫です。
パナソニックホームズは独自の地震建て替え保証がはじまったため、もしもの時の備えという点ではパナソニックホームズに軍配があがると言えるかもしれません。 ただこちらも引き渡し日から10年という期限がありますので、そのあたりも勘案して判断しましょう。
構造~住友林業は木造軸組、パナソニックホームズは鉄骨造
ここは両社の違いが最も大きく出ている部分です。
住友林業は耐震性の項目で書いた「ビッグフレーム工法」という、太い柱のビックコラムと剛接合を採用することで大開口と耐震性を実現しています。工法を除けば住友林業は木造軸組みのため、施工品質のばらつきという観点では若干不安が残ります。
対してパナソニックホームズは鉄骨造の最大の利点は躯体を工場で生産することで、躯体の品質を一定に保っています。そこが均一化され、そこまで大きな瑕疵が発生しにくい点が鉄骨造の最大の利点です。
気密断熱性~住友林業のほうが優れていると考えられる
ここは木造軸組と鉄骨の差異から、住友林業の方が気密断熱性は高めやすい構造であることは間違いありません。
ただ窓の標準は双方ともに三協アルミ製の「アルジオ」となっており、現代の窓の性能という観点では時代遅れ感は否めません。可能ならば請負契約前にトリプルガラスの窓を入れておきましょう。どうしても値段の都合上で標準に戻すとしても損はありません。
ただし、あなたの住まう地域が「準防火地域」や「防火地域」にある場合は、断熱性を高めた採用ができない場合もあります。事前に土地の情報を確認し、営業に確認しましょう。
間取りの自由度~両社とも自由度は高い
住友林業は尺モジュール・メートルモジュール双方に対応しており、建物の一部分だけを別のモジュールに切り替える対応も可能です。大開口は鉄骨のパナソニックホームズの方が若干作りやすいといえますが、住友林業も木造メーカーの中では作りやすいです。
パナソニックホームズの カサートSの場合は 15cm単位で非常に自由度が高い設計が可能です。
間取り自由度を求める方にとっては両社とも非常に優秀なハウスメーカーであるといえます。
換気システム~住友林業は第3種、パナソニックホームズは第1種が標準
住友林業は標準では 自然給気、強制排気の第3種換気システムが標準です。ただし後述する全館空調「エアドリームハイブリッド」を採用することで、第1種換気を採用可能です。
対してパナソニックホームズは「HEPA+」という換気システムを採用しており、吸気と排気を機械で行う第1種換気となっています。
コスト面では第3種の方が安く、メンテナンスの手間は少なくなりますが、換気性能の高さは第1種の方が優れています。 ただし、パナソニックホームズの第1種換気は熱交換式ではなく、室温の維持という観点ではそこまで優位性は小さいです。
全館空調~「エアドリームハイブリッド」vs「エアロハス」
双方とも全館空調をラインナップしており、住友林業は「エアドリームハイブリッド」、パナソニックホームズは「エアロハス」という商品があります。
「エアドリームハイブリッド」は熱交換効率90%と高い水準をほこっており、春秋の気候の良い時期は機械の力は最小限で自然の力を最大限活かす設計になっております。対する「エアロハス」は熱交換式ではないものの、自動的に温度を判定して自動的にON/OFFしたり、部屋ごとに温度を調節できる機能を備えているのが特徴です。
外壁~「シーサンドコート」vs「キラテックタイル」
住友林業の外壁材といえば、俗にオプション三種の神器のひとつと呼ばれていた吹付外壁の「シーサンドコート」が有名です。こちらは現在は標準で選べるようになっています。貝殻や海の砂が入った塗料となっており、きらきらと輝く点が特徴です。シーリング目地等がないため、メンテナンスも30年は不要となっています。またサイディング・タイル外壁の選択も可能であるため、予算に応じて選択しましょう。
対するパナソニックホームズは「キラテックタイル」という TOTO製タイルを標準で採用しています。パナソニックホームズは現地で職人の手によってタイル貼りを行うことでシーリング目地がない工法をとっていることで、一切のメンテナンスフリーをうたっています。
屋根材~ スレートか瓦屋根か
パナソニックホームズも住友林業もスレート瓦・瓦屋根が選択できます。スレート瓦の場合は、双方とも最大手といえるKEMW社のコロニアルグラッサがメインの選択肢になります。
初期費用は瓦屋根が少し高額になりますが、屋根の断熱性は向上します。メンテナンス性という観点ではスレート瓦の性能向上のため双方とも30年で吹き替えとなり、昔ほど瓦屋根の優位性はありません。
水回り設備~選択肢は住友林業が多い
住友林業は例えばキッチンならば トクラス・リクシル・クリナップ・永大産業から選択でき、風呂も3社、洗面台は2社、トイレはTOTOのみとなりますが、選択肢は広いです。
対してパナソニックホームズはすべてパナソニック製が標準となりますので選択肢の幅という意味では狭くなります。逆にすべてパナソニックショウルームで完結するメリットもありますので、ここはよく水回りを使う人が使いたい会社があるかどうかで選択するのも一案です。
デザイン性~住友林業の方がおしゃれ
デザイン面では住友林業の方が和の雰囲気あふれるおしゃれな家が多い印象です。ただこちらは好みもありますので、デザインを重視する方は建築例を見て好みを確認しましょう。
床材の標準は無垢vs突板フローリング
住友林業の大きな特徴として、床材について無垢材が標準となっている点があげられます。ただし無垢材についてはデメリットもあるため、よく考えたうえで採用しましょう。逆にここをグレードダウンすることで住友林業の坪単価を下げることも可能になりますので、他の部分で住友林業が気にいっている場合は検討しましょう。
パナソニックホームズの標準は突板フローリングです。こちらもグレードアップ可能ですので検討しましょう。
向いている人・いない人
双方向いている人
大手の安心感・長期メンテナンスが欲しい人
双方とも大手ハウスメーカーであり、中長期的に見ても倒産の危険性は小さいと考えられます。 建築中に倒産してとん挫する等の可能性はほとんどなく、今後のメンテナンスやフォローもよっぽどのことがない限り継続してもらえる安心感があります。アフターメンテナンスを重視する人には大手ハウスメーカーの一角である両ハウスメーカーはお勧めです。
間取りの自由度が欲しい人
双方とも間取り自由度が非常に高いハウスメーカーです。間取りにこだわりたい人、変形地等で間取りに工夫が必要な場合は是非検討しましょう。
気密断熱性をそこまで重視しない人
双方とも気密断熱性の観点では他の大きな売りにしているハウスメーカーと比べるとそこまでメインとしては推していません。気密断熱性を高めようと思うと標準からのグレードアップを覚悟する必要があります。
住友林業の方が向いている人
木のぬくもりがある家を求めたい人
住友林業は 自社で山林を保有し、国産材にこだわっており 木造の注文住宅という観点では間違いなくトップのハウスメーカーです。無垢の床材も標準となっており、木造の家を建てたい人にとっては是非検討したいハウスメーカーです。
ネット情報を重視する人
一条工務店には負けているとはいえ、住友林業もブログ村ブロガー数で3位以下と差がある2位とネット情報が充実しています。住友林業はオプションにきこりん税がかかるため、請負契約前の情報が重要です。ネットで予習ができる人は非常におすすめです。
住友林業が本命・もしくは検討段階で5万円はらえる人
住友林業は本格的な事前設計に入る段階で5万円の手付金が必要です。こちらは請負契約した場合はその費用に組み込まれるものの、他社で契約した場合は帰ってきません。この点は他のハウスメーカーが請負契約前までは完全無料である点に比べて大きな違いです。ここは複数社から検討したい施主にとっては大きなハードルとなります。
パナソニックホームズの方が向いている人
鉄骨造の施工の安定性に魅力を感じる人
パナソニックホームズは鉄骨造で工場生産部分が多く、またブロガーの反応を見ても大きな建築上の不具合はほとんど見受けられません。施工品質の安定性の観点では非常に優れているといえます。
キラテックタイルに魅力を感じる人
キラテックタイルの完全メンテフリーに大きな魅力を感じる人はパナソニックホームズがおすすめです。
パナソニック製品が好きな人・抵抗がない人
パナソニック製品が好きな人は水回りをふくめてあらゆるものがパナソニック製品が採用されるため、理想的です。決める場合もパナソニックショウルームで完結する部分が多い為、打ち合わせもスムーズです。
まとめ
今回は住友林業とパナソニックホームズを比較しました。木造と鉄骨造ということで共通点が少ないように見える両社ですが、間取りの柔軟性や耐震性等、似ている部分もあるなという印象です。
是非今回の記事がハウスメーカー選びの一助になりましたら幸いです。
ハウスメーカー比較シリーズ
これまで一条工務店・セキスイハイムとの比較を行っていますのでこちらも参考にしてみてください。
質・量ともに優れている住友林業はもちろん、パナソニックホームズも個性的なブロガーが多数いらっしゃいますので、是非とも以下から他の施主の皆さまのブログも参考にしてみてください!
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